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令和4年1月1日から健康保険法の改正により傷病手当金の制度が変わります。

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ガンをはじめ大変なご病気の治療をしながら、働いておられる方が労働人口の3人に1人おられるそうです。
元通りの日常を取り戻すことを心の支えに、日々懸命に傷病と向き合っておられる様々なご事情の方々を支援すべきとの社会的背景から、働き方改革の一環として「治療と仕事の両立支援」の内容が盛り込まれ、健康保険法でも柔軟な所得補償を実施すべく「全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律(令和3年法律第66号)」に基づき、今回の改正となりました。

改正内容

〇傷病手当金の支給期間が、支給開始日から「通算1年6カ月」になります。

健康保険の傷病手当金の支給期間について(厚生労働省HP)

現行の制度では、「支給開始日から1年6カ月の期間経過をもって終了」していたので、病気療養をしながら勤務していた方は、休職と復帰を繰り返しておられる間に1年6か月の満了日を迎え、実質十分受給できなかったのが、法改正により「通算1年6カ月」、定められた日数分受給できるようになりました。
法改正前日(令和3年12月31日)時点で支給開始日から1年6か月未経過の方は 、改正内容の対象です。

以下、傷病手当金と障害年金の比較です。

◆制度
傷病手当金➡健康保険・共済組合(短期事業)
障害年金➡国民年金・厚生年金

◆傷病の事由
傷病手当金➡業務外
障害年金➡業務上、業務外問わない

◆待機期間
傷病手当金➡労務不能で3日連続休職
障害年金➡初診日から1年6カ月

◆傷病の容態
傷病手当金➡医師が労務不能と認める状態
障害年金➡障害認定基準に該当

◆医師の証明
傷病手当金➡必要
障害年金➡必要

◆支給開始
傷病手当金➡待期期間3日完成後、休職4日目から支給
障害年金➡初診から1年6カ月後の認定月の翌月分から支給
 (事後重症の場合、申請月の翌月分から支給)

◆支給期間
傷病手当金➡(改正後)通算1年6カ月
障害年金➡1年〜5年毎の更新制
(または永久認定)

共済年金の事業名称として健康保険を短期給付、年金を長期給付というように、傷病手当金はすぐに支給される短期的な給付、障害年金は傷病が長引いた場合の長期的な給付ということになります。
今回の法改正で1年6カ月の日数分受給できるようになるとはいえ、そもそも傷病手当金と障害年金は同一の傷病での受給が重なると、傷病手当金の方で調整、つまり傷病手当金が(一部または全部)支給されないということです。
障害基礎年金のみ受給の方は調整されません。障害基礎年金と障害厚生年金を受給の方はそれらを合わせた受給額が調整対象になります。

また傷病手当金には「資格喪失後の継続給付」といって、1年以上の勤務期間があり、在職中に傷病手当金を受給しておられた方または受給の条件を満たしていた方(退職日も休業必須)は、引き続き退職後も継続受給できますが、これには老齢年金との調整規定があります。(老齢基礎年金含む)
またいったん労務不能状態で無くなると、以後は残日数があっても傷病手当金が終了することについては、これまでと変わりありませんのでご注意ください。

最後に「任意継続被保険者の方は、傷病手当金は支給されません。」との説明書きから誤解される方がおられますが、「資格喪失後の継続給付」は以前の健康保険の被保険者資格に基づいて支給されるものですので、資格喪失後に任意継続被保険者になることとは別問題ですので、ご安心下さい。

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