かけてないのにもらえる?特別ルール 合算対象期間 | 年金相談オフィスKAJU|京都市南区の社会保険労務士事務所

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かけてないのにもらえる?
特別ルール 合算対象期間

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老齢の年金を受給するためには、納付や免除を受けた期間を合わせて10年の加入期間が必要です。
(平成29年8月1日法改正前は25年)
納付や免除で10年に満たない方については、「合算対象期間」といって、年金の制度上足し合わせて考えてよいとされる期間があります。合算対象期間は、資格をみるための期間としてはカウントできますが、金額を計算する際の計算には入らないことから、別名カラ期間ともいわれます。
また公的年金の歴史上「昭和61年4月1日以降」「昭和36年4月1日~昭和61年3月31日」「昭和36年3月31日以前」3つの期間に分かれます。

以下1.~3.日本年金機構HP抜粋

※は20歳以上60歳未満の期間に限ります。

1.昭和61年4月1日以降の期間
(1)日本人であって海外に居住していた期間のうち国民年金に任意加入しなかった期間※
(2)平成3年3月までの学生(夜間制、通信制を除き、年金法上に規定された各種学校を含む)であって国民年金に任意加入しなかった期間※
(3)第2号被保険者としての被保険者期間のうち20歳未満の期間又は60歳以上の期間
(4)国民年金に任意加入したが保険料が未納となっている期間※
(5)昭和36年5月1日以降に日本国籍を取得した方又は永住許可を受けた方の、海外在住期間のうち、取得又は許可前の期間※
2.昭和36年4月1日から昭和61年3月31日までの期間
(1)厚生年金保険、船員保険及び共済組合の加入者の配偶者で国民年金に任意加入しなかった期間※
(2)被用者年金制度等から支給される老齢(退職)年金受給権者とその配偶者、老齢(退職)年金の受給資格期間を満たした人とその配偶者、障害年金受給権者とその配偶者、遺族年金受給権者で国民年金に任意加入しなかった期間※
(3)学生(夜間制、通信制、各種学校を除く)であって国民年金に任意加入しなかった期間※
(4)昭和36年4月以降の国会議員またはその配偶者であった期間(昭和55年4月以降は国民年金に任意加入しなかった期間)※
(5)昭和37年12月以降の地方議員またはその配偶者であった期間で、国民年金に任意加入しなかった期間※
(6)昭和36年5月1日以降に日本国籍を取得した方又は永住許可を受けた方の、外国籍であるために国民年金の加入が除外されていた昭和56年12月までの在日期間※
(7)昭和36年5月1日以降に日本国籍を取得した方又は永住許可を受けた方の、海外在住期間のうち、取得又は許可前の期間※
(8)日本人であって海外に居住していた期間※
(9)厚生年金保険・船員保険の脱退手当金を受けた期間(昭和61年4月から65歳に達する日の前月までの間に保険料納付済期間(免除期間を含む)がある人に限る)
(10)国民年金の任意脱退の承認を受けて、国民年金の被保険者にならなかった期間※
(11)厚生年金保険、船員保険の被保険者及び共済組合の組合員期間のうち、20歳未満の期間又は60歳以上の期間
(12)国民年金に任意加入したが保険料が未納となっている期間※
3.昭和36年3月31日以前の期間
(1)厚生年金保険・船員保険の被保険者期間(昭和36年4月以降に公的年金加入期間がある場合に限る)
(2)共済組合の組合員期間(昭和36年4月以降に引き続いている場合に限る)

事例

以上、長い年金の歴史の変遷の中で生じた期間であるこの合算対象期間を使えば、年金の加入期間が少ない方であっても、年金受給が可能な場合があります。
たとえば、
ケース1 合算対象期間 1.(1)(2)
本人(男性):昭和36年4月1日生まれ
大学生:昭和56年3月31日(20歳当時)~昭和58年年3月卒業
海外在住(社会保障協定※なし): 昭和58年4月1日~令和2年2月28日帰国
※国によって相手国の年金加入期間を通算する制度
厚生年金:令和2年3月~令和3年2月
⇨64歳から老齢厚生年金、加えて65歳から老齢基礎年金(年額約2万円)受給

ケース2 合算対象期間 2.(1)(2)
夫:昭和6年4月2日生まれ
厚生年金 昭和26年4月1日~昭和60年3月31日退職
妻:昭和16年4月2日生まれ
婚姻日 昭和36年4月1日入籍
公的年金加入歴なし
ご主人は60歳から老齢厚生年金(加給年金あり)と老齢基礎年金受給、
⇨奥様にも65歳から老齢基礎年金(振替加算 年額約13.5万円)支給されます。

ケース3 合算対象期間 2.(6)(7)
外国籍の男性:昭和28年1月2日生まれ
昭和50年1月来日  
昭和56年12月まで公的年金加入歴なし
昭和57年1月~平成20年12月まで国民年金未納
平成21年1月~24年12月まで厚生年金加入(この間結婚し、国籍取得)
⇨平成29年8月 法改正で老齢厚生年金受給 加えて65歳から老齢基礎年金(年額約7.8万)受給

ケース4 2.(1)(9)
夫:昭和29年4月2日生まれ
厚生年金:昭和52年4月~61年3月退職
その後自営業 国民年金加入 
妻:昭和27年4月2日生まれ
厚生年金 昭和46年4月1日~52年3月31日退職・・当時脱退手当金受給
昭和52年4月結婚、その後平成に入り離婚
再び厚生年金 平成14年7月~15年6月退職
51歳から年金が気になり年金事務所で相談、平成15年7月~24年3月まで全額免除扱い
⇨平成24年4月60歳から老齢厚生年金 加えて65歳から老齢基礎年金(年額約8.6万)受給

架空の人生でいくつか例をあげました。どれも加入期間がほとんどなく、渡航歴が長くても、納付歴なしでも、外国人でも、むかし脱退手当金受給してからほとんど全額免除期間で離婚した夫のカラを借りることでも(!)、受給に結び付くものです。「カラ期間」なので少額ですが。
合算対象期間によって受給の時期が早まることもあり得ます。
また合算対象期間を合わせて25年の加入期間が満たせれば遺族年金に結びつく可能性もあります。

年金請求において合算対象期間は当然に適用されるものではなく、ご本人の申告・証明が必要です。
平成29年8月の法改正後も無年金の方がおられるのは、当のご本人は年金の加入歴がほとんど無いとの認識でおられるのかもしれません。

平成19年7月から記録の訂正による年金の増額分は、時効により消滅した分を含めて、ご本人またはご遺族の方へ全額をお支払いする時効特例法があります。これによりまとまった額の過去の年金を受け取る方もおられます。
年金の加入歴をきちんとチェックすることは、老齢・遺族・障害年金にもかかわることです。特に年金制度の改正の影響を受ける昭和前半のお生まれの方は、記録の漏れや合算対象期間のチェックが必要です。

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